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水曜日のエミリア

2011.09.26 01:23
 また時間が開いてしまいましたが…、ナタリー・ポートマン主演の映画「水曜日のエミリア」観てきました。

Story> ニューヨークで弁護士として働いていたエミリア(ナタリー・ポートマン)は、既婚者の上司ジャック(スコット・コーエン)と恋に落ち、ジャックの妻で医師のキャロリン(リサ・クドロー)から奪って結婚。しかし、生まれたばかりの娘が突然死してしまった上、一緒に暮らす夫の息子ウィリアム(チャーリー・ターハン)は心を開かず……。

 よくある家族の新たな絆の物語かな? と思ったら、けっこう重たいヒューマンドラマ。
 因みに2009年の作品。ナタリーがオスカーをとったことが国内上映のきっかけでしょうか??
 ニューヨークで弁護士をしていたエミリアは妻子持ちの上司ジャックと恋に落ち、意図していなかった妊娠を機に略奪婚。愛しい娘も生まれて幸せな家庭を築くはずが、その娘が生後数日で突然死してしまう。子を失ったショックから立ち直れないエミリアを更に悩ませているのは、ジャックの連れ子ウィリアム。微妙なお年ごろの少年と上手くいかないのだ。
 ウィリアムは決して悪い子ではないことは、映画をじっくり見ていればわかる。何でも飾ることなく直球でものを言ったり不器用だったり、頭はいいけれどもまだまだ子供なんだと思う。
 自分の不幸に目を奪われがちなエミリアにはそれを解っていなくて、彼の何の気のない言動がとても心ないものに映ってしまう。
 そんなぎくしゃくした義理の母子の姿に、ウィリアムの学校の教師や他の保護者は「人の夫を略奪した女」が継子をいびっていると捉えて、エミリアの孤立は深まるばかり。

 夫のジャックや家族に頼ればいいのに、と傍観者ならではの気楽な感想を抱いていたら、エミリアがそうするにはちょっと込みいった立場にいることが分かってきます。
 なんというか、現代社会のややこしさを体現しているというか…。
 エミリアの父親はとんでもない浮気性で、エミリアの母を含めて何人もの女性と離婚・再婚を繰り返している。エミリアの結婚式でかつての夫に再会した母親はもう過去には頓着していないどころか再びやり直せそうだとまで言っていたりしますが、彼らに翻弄されただろうエミリアは割り切れない心境にある。
 そして、夫のジャックに対しても、彼女はある重要なことを話せないでいて、それが彼女の心を重たく苦しめていたんですが…。
 エミリアの心境ともども微妙なバランスの上に成り立っていた新しい「家族」は、ある時ビーズがばらばらに飛び散るようにめちゃくちゃになります。
 そこに救いの手を差し伸べたのは、何とジャックの前妻のキャロリン。
 ヒステリックな印象しかなかったキャロリンが、個人的感情を置いて医者としてエミリアを救うシーンにぐっときました。
 そして、エミリアが前を見なければ新たな関係も築けなかったんだなぁと。

 それにしても、エミリアとかつての彼女と同じ立場にあるウィリアムを見ていると、大人の事情で家族が離れたり増えたりすることを受け入れさせられる子供の心理的負担って大きいだろうなと思いました。ウィリアムがそれを拒否するのではなくちゃんと受け止めていたことにじーんときたのは、きっとエミリアだけではないはず。

 最後の最後まで誰もが不器用だったり誤解されたりしながら営まれていく人間関係が決定的に良い方に変わるわけでも、登場人物が劇的に成長するわけでもありません。少し本当にほんの少しだけ前進しただけ。でもむしろそれが人間なのであって、それを肯定してるように見えました。
 ちょっとした希望の持てるラストはいい印象を残していると思います。
 現代社会における家族は多様化してややこしいものになっているかもしれませんが、でも決して悪いことばかりだけではないのだと思える映画でした。
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夜長姫

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本や映画や音楽の感想を新旧問わずマイペースに書いています。
ジャンルは何でもござれですが、微妙な偏りがあるみたいでそれに流されがち。好みの合う方がいらっしゃれば大歓迎です。
本、というか文芸は物語のしっかりしたものよりは、迷宮に迷わせてくれるような作品が好み。映画は劇場鑑賞派です。
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※たいして頭の良くない人間が無い知恵絞って書いております。無断転用等はご容赦くださいね。

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