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ワシントン・ナショナル・ギャラリー展

2011.11.13 23:56
ワシントン・ナショナル・ギャラリー展 京都市美術館で開催中の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」見てきました。
 本展といい今年は見たい美術展が京都に多く来てくれて有難い限り。
 そしてこれから年末にかけて、見たいものが目白押しでちょっと大変なくらいです;
 
 さてマネ(Édouard Manet,1832~1883)、ドガ(Edgar Degas,1834~1917)、ルノワール(Pierre-Auguste Renoir,1841~1919)、モネ(Claude Monet,1840~1926)、セザンヌ(Paul Cézanne,1839~1906)、ゴッホ(Vincent van Gogh,1853~1890)などなど印象派を代表する画家たちの作品が一堂に会したこの展覧会、印象派の流れを見られるというだけでも貴重で贅沢なものでした。
 本展は印象派の先駆けともいうべきコロー(Jean-Baptiste Camille Corot,1796~1875)のから始まってマネ、ルノワール、モネら印象派の代表格を経て、ポスト印象派のセザンヌ、ゴッホに辿り着くという印象派の誕生から発展までを追っていく流れ。

 見た時の印象を荒いくらいの筆致で留めるようにして描かれた印象派の絵は、写実性とはかけ離れた曖昧で茫洋とした作風をしています。ルノワールやモネの絵を見ていると、この曖昧さがもしかしたら日本人に印象派が好まれる最たる理由なのかも、と思い至りました。日本人の感性には、対象物を写真のように細部まで忠実に再現した写実的な絵よりも印象派のような抽象画の方が馴染みやすいのかもしれないと。
 けれども私はこうした如何にも印象派的な作品よりも、そこからはみ出たものに惹かれました。マネのエスプリ、ロートレックの描く人物の哀愁、セザンヌの絵から滲み出る感情、ゴッホの激しさ。
 特にゴッホの絵は自画像でも農園でも薔薇の花でも、何を描いても何処か不穏な気配が濃厚で、見ているものの固定概念に揺さぶりをかけてくるような不安さが漂います。
 それまでの印象派の絵が色彩鮮やかで見ていて心地の良いものが多かった中、ゴッホの一連の作品は見れば見るほど不安になってくる気がして、当時の印象派の愛好家がこれを受け入れられなかったとしても仕方が無い気もしてくるほど。
 
 ところで今回じっくり作品をまとめて見たいと思ったのは、マネ、バジール(Frédéric Bazille,1841~1870)、セザンヌ。
 マネは今回改めてその抜群のセンスの良さに気が付きました。展覧会に来ていたのはどれも1860~70年代に描かれたものばかりなのに、「鉄道」に描かれている女性のように、人物の衣装や雰囲気が20世紀のものだと言われても頷いてしまうようなものがある。彼にはエスプリがあったんだなぁと今更気が付きました。
 普仏戦争で29歳の若さで戦死している夭折の画家バジールは今回初めて見た画家ですが、もしも戦死していなければ、と思わずにいられないくらい印象に残りました。中でも「若い女性と牡丹」は花を売る黒人女性の逞しさと美しさを描いた佳作で、とても忘れ難いです。
 キュビスムの先駆的存在としての印象の強いセザンヌは実験的な作風が多いというイメージを持っていたんですが、「『レヴェヌマン』紙を読む画家の父」(1866)などセザンヌ自身の心境が色濃く反映されている絵を見ていると彼は決して計画的に実験的な絵を描こうとしていたのではなく、描いているうちに作風がそうなっていったのではないかと感じました。その生涯と共に作品を見てみたいと思わずにいられなかったです。
 
 それから今回はほとんど来ていなかったゴーギャンも、いつかはじっくり見たいです。
 
 京都店は、今月27日までの開催です。
 ・京都市美術館 2011年9月13日 ~ 11月27日
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ジャンル:学問・文化・芸術

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夜長姫

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