さっぱりブログの更新をしていなかった昨年ですが;映画はいつも通り観てまして、劇場鑑賞した新作が53本。内訳は、洋画45作、邦画8作で、いつものことですが洋画ばっか観てますね私。アニメも洋邦合わせて4作ありました。(DVDやテレビ鑑賞した分も含めればもう少しありますが、なんかややこしくなるので省きました)
そして見逃した作品も多かったなと今更のように嘆いたり…。
そんな、偏った鑑賞作品の中から選んだマイベスト10+番外2作です。
1位 「サラの鍵」 (フランス/監督:ジル・パケ=ブレネール)
昨年見た中ではいちばん印象に残っています。
第二次大戦前夜のフランス、ヴィシー政権下で起こった当局によるユダヤ人一斉検挙、いわゆる「ヴェルヴィル事件」を描いた映画ですが、現代のパリに生きる女性ジャーナリストの話と交差させながら進んでいくため、これが単なる「過去の話」に終わっていないのが印象深い。
そしてこれはフィクションですが、向こうのように何世代にも渡って使われている古いアパルトマンでは実際にこういうこともあっただろうなと思ってしまいました。
原作も読みましたが、大抵映画よりも原作派になる私には珍しく今回は映画の方が好きでした。原作は、特に後半がちょっと饒舌というか、映画の方が無駄のない感じになっていたと思います。
2位 「離別」(イラン/監督・脚本:アスガー・ファルハディ)
ファルハディ監督作第二段。前作「彼女の浜辺」もそうでしたが、反体制な社会派映画ではなくあくまでテヘランで暮らす普通の人たちの物語であるところが面白い作品です。
ある夫婦の不和から生じたひずみが生み出す悲劇。その瞬間に本当は何が起こったのか、最後まで目が離せませんでした。
3位 「夜の帳の物語」(フランス/監督:ミッシェル・オスロ)
大好きなミッシェル・オスロ監督の新作影絵アニメーション。影絵を上手く使った6編の恋の物語がどれも幻想的で素敵でした。特に第一夜がお気に入り。
そして、チベットが舞台のお話でニコライ・レーリッヒ風の画面が広がったのには感動。レーリッヒをこんなところで見るなんて!(西欧ではけっこうメジャーのようですね)
4位 戦火の馬 (アメリカ/監督:スティーヴン・スピルバーグ)
昨年のアカデミー賞候補作の中では個人的にはこれがダントツで好きでした。
でも、涙したのは主人公と馬の奇跡の絆ではなく、戦争が近代化した第一次大戦での騎兵の凋落後の戦場における馬たちの姿の方なんですけどね。サラブレッドの細い足で大砲引かせるなんてね…。
馬にグラミー賞あげたいくらいでした。
5位 白雪姫と鏡の女王 (アメリカ/監督:ターセム・シン)
映像の魔術師ターセム・シン監督最新作は、やっぱり裏切らない映像美でした。
お話も、昨年もうひとつ公開された白雪姫よりもこっちですね! ジュリア・ロバーツのイジワルな継母っぷりと、アーミー・ハマーのダメダメ王子がいい味出しています(笑)。
まさかのボリウッド風エンディングも、スパイスが効いていて大好きです。
6位 ダークナイト ライジング (アメリカ/監督:クリストファー・ノーラン)
何となく友人に付き合って観た一作目から、気が付いたらひとり鑑賞するまではまってしまったこのシリーズ、前作「ダークナイト」ほどの衝撃はないものの今回も期待を裏切らない内容でした。
シリーズ通して配役が豪華。そして今回はまさかのマリオン・コティヤールにすっかりやられてしまった。
7位 ロボット (インド/監督:シャンカール)
昨年見た中でいちばんぶっ飛んでいた映画(笑)! ボリウッドすげぇ!
後半はとにかく発想がありえない! の連続で、これを観て新しい映像の未来はインドにあるのではと思ってしまいました。説明しづらい凄さなので、気になる方はどうぞご自身の目でご確認ください(笑)!
8位 ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~(ドイツ/監督:フィリップ・シュテルツェル)
若き日のゲーテの恋を描いた作品。
史実とだいぶ違っているのでそこで引っかかる方も多いと思いますが、個人的には「若きウェルテルの悩み」のみずみずしさがそのまま映像になったような印象でとても好きです。
ラブストーリー映画としては、近年観た中でダントツで好きな作品かも。
9位 捜査官X (香港・中国/監督:ピーター・チャン)
金城武×ドニー・イェンのミステリー仕立てのアクション映画。
捜査官シュウが追う事件の真相と、徐々に明らかになっていく製紙職人リウの正体に目が離せませんでした。
後半からの怒涛のカンフーアクションもたまらんかったです! ドニークラスになると、もう芸術だと思う。
10位 ヴィダル・サスーン (アメリカ 監督:クレイグ・ティパー)
最近ドキュメンタリー映画が好きで、中でもこれは特に印象に残りました。ヴィダルサスーンのカットは今見てもとんでもなく斬新で、これが時代を変えたんだと改めて実感。映像見ているだけでうっとりできます。
■番外
この他、印象深かった作品たち。
ヘルタースケルター (日本/監督:蜷川実花)
蜷川実花監督作第二段は、まさかまさかの岡崎京子の「ヘルタースケルター」。
90年代ガーリー文化へのオマージュ的作品とも取れる内容に、その頃が青春真っ只中だった私はちょっと懐かしさを感じてしまいました(って、年ばれますな)。
そして、原作の持ち味を生かしつつも映像は蜷川さんらしくカラフルで可愛くてキッチュ感たっぷり。眺めているだけでも楽しめそうな仕上がりなのはさすが。
Black & White (アメリカ/監督:マックG)
とにかく楽しい映画でした! 単純なんだけど、このくらいスピィーディーで無駄がない展開だと飽きないし面白かったです。
以上2012年映画マイベストでした~
ここまでご覧くださった方、どうもありがとうございました!
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