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「葛野盛衰記」 森谷明子

2013.05.14 22:57
4062158469葛野盛衰記
森谷 明子
講談社 2009-10-30

by G-Tools

久々に時代小説読みました。って言っても、平安遷都~平家滅亡期が舞台の、ちょいファンタジー要素の入ったお話ですが。
でもこれ、かなり面白かったです。
端的にいえば、葛野=平安京がいかに都となっていったのかを描いた、まさに「主人公は平安京」なお話です。
第一部「葛野川」は、奈良の都を嫌った桓武天皇が長岡京を経て平安京に都を造り、平城天皇、嵯峨天皇の御世を経て都として磐石になっていくさまが、桓武天皇の妃のひとり・伽耶、廷臣・藤原縄主、嵯峨天皇の皇女・有智子内親王らの視点からそれぞれ描かれます。
平安京(葛野)の地は闇も抱えていてそれが有名なこの時期の怨霊騒ぎに繋がっていますが、その裏で秦氏を暗躍させているのが面白いです。
続く第二部「六波羅」では、平安時代末期、平家の興亡が平忠盛の妻・宗子と清盛の弟・頼盛の視点で描かれますが、かつて平安京遷都に関わった・暗躍した人々との繋がりがそこにはあって、時代が経っても忘れ去られなかった執念が平安京を盤石な都としたという流れです。
そして、色んな人たちが引き寄せられ栄えそして滅んでも平安京は残った、という、そんなお話。

最初の方は少々文章がこなれてないというか不自然かなぁと思うところもあったりしたんですが、読んでいるうちにそんなこと気にならないくらいお話に引き込まれてしまいます。ページがけっこうあるのに、気が付いたらページを繰るのが止まらなくなって、うっかり電車を乗り過ごしてしまったほどです(笑)。

時代物ながら、かなりの世代を超えたお話なので(まぁ、主役は平安京ですから)けっこう不思議な雰囲気の作風なのかなと思いきや、幻想的な感じではなくあくまでファンタジーという印象。というか、秦氏なんてまんまファンタジー設定でしたね(笑)。
因みに、お話に出てくる女性が軒並み男を待つ女か男を繰る女ばかりな中(そら、そういう時代だもの…)、皇女らしくわがままである意味ツンデレ?な有智子内親王が印象的でした。実は努力家なところもいじらしいじゃないですか(笑)。
あまりメジャーな時代のお話ではないだけに一見とっつきにくそうですが、純粋にエンターティメント小説として楽しめるお話だと思います。
これが初読みの作家さんでしたが、他の作品も面白そうなので読んでみようかと思います♪

それにしても、糺の森は健在ですが宴の松原って今はどうなってるんだろう…。
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ジャンルは何でもござれですが、微妙な偏りがあるみたいでそれに流されがち。好みの合う方がいらっしゃれば大歓迎です。
本、というか文芸は物語のしっかりしたものよりは、迷宮に迷わせてくれるような作品が好み。映画は劇場鑑賞派です。
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