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海野弘 「幻想の挿絵画家カイ・ニールセン」

2010.12.07 23:14
幻想の挿絵画家 カイ・ニールセン幻想の挿絵画家 カイ・ニールセン
(2010/11)
海野 弘

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 ラッカム、デュラックと並ぶ「挿絵の黄金期」の人気挿絵画家カイ・ニールセン(kay Nielsn 1886~1957)の、本邦初の画集。
 彼が挿絵を手掛けた「おしろいとスカート」「太陽の東、月の西」「ハンス・アンデルセンの妖精物語」「ヘンゼルとグレーテルとその他の物語」「レッド・マジック」「千夜一夜物語」「死者の書」の図版はもちろん、装飾アルファベット集や年表、その作品と生涯の解説など、充実した内容です。
 ニールセンといえば、今までは新書館から出ている童話集シリーズや洋書のDover Publicationsから出ている画集がありましたが、日本語で編まれた画集が出るとは驚きです。というのもニールセンはアーサー・ラッカム(Arthur Rackham 1867~1939)やエドマンド・デュラック(Edmund Dulac 1882~1953)と並ぶ「挿絵の黄金期」の挿絵画家とされていますが、その活躍期が最終期だったこともあってどうしても三番手のイメージがあり、ラッカムやデュラックほどの注目はされていない感が否めなかったから。
 絵そのものの鑑賞だけなら洋書でも充分出来ますが、作品の解説やその背景、何よりニールセンその人についてのことが日本語で読めるのは嬉しいですね。
 ニールセンの絵をこうしてまとめて眺めていると、実に様々な影響を反映しているなと思いました。初期の頃はビアズリー風、その後はロココ風、アール・ヌーヴォー、アール・デコ、日本の浮世絵やペルシャのミニアチュールなどなど、流行した様式を取り入れています。そうした中にも、何処かデンマーク人であるニールセン独自の北欧っぽさがあるのが彼の絵の魅力でしょうか。海野氏が解説している通り、彼の描く宇宙的な空の表現は本当に独特で素晴らしい。不思議な青を湛えて広がる北欧の夜空は、とても神秘的で妖精譚や童話にぴったりです。この感じが最も出ている北欧の童話集「太陽の東、月の西」の挿絵が、私はいちばん好きです。白熊が出てくるなど如何にも北欧らしいお話も素敵ですよ。
 
 ところで次は、デュラックの画集を待っていたりします(笑)。デュラックも、出ていそうで国内ではまとまった画集が出ていない気がしますので…。「アラビアン・ナイト」の挿絵が見たいのです…。
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夜長姫

Author:夜長姫
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本や映画や音楽の感想を新旧問わずマイペースに書いています。
ジャンルは何でもござれですが、微妙な偏りがあるみたいでそれに流されがち。好みの合う方がいらっしゃれば大歓迎です。
本、というか文芸は物語のしっかりしたものよりは、迷宮に迷わせてくれるような作品が好み。映画は劇場鑑賞派です。
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