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ロビン・フッド

2011.01.22 22:15
 そろそろ上演終了の気配濃厚の「ロビン・フッド」、ぎりぎりねじこんで観てきました。

Story> 12世紀末、ロビン(ラッセル・クロウ)はリチャード一世の十字軍遠征に参加していたが、失敗に終わり故国イングランドへの帰路にあった。しかし敵対しているフランスとの攻防の末王が戦死、これで自由の身だと仲間を連れて軍を離れる。けれども死した王の王冠をイングランドへ持ち帰ろうとしていた騎士ロバート・ロクスリーの暗殺現場に居合わせ、その遺言を彼の父へ伝えることを約してしまう。イングランドに辿り着いたロビンは約束を果たすためロバートの父のいるノッティンガムへ向かうが。

 イギリスの伝説のアウトロー・ロビン・フッドを、リドリー・スコット監督が映画化。「グラディエーター」「キングダム・オブ・ヘブン」に続く歴史スペクタクル。
 主演がラッセル・クロウということもあって、「グラディエーター」を引き合いに出す方が多いようですが、時間の連続性から見ても、私は本作はむしろ「キングダム・オブ・ヘブン」を念頭においての作品では、と思いました。
 あの作品は、サラディンによるエルサレム奪還の顛末を見届けた主人公と、そのムスリムに占領された聖地再奪還の為の第三次十字軍を起こしたリチャード一世(獅子心王)のすれ違いのような邂逅で幕を閉じましたが、この「ロビン・フッド」は、その後のリチャード一世とその従軍兵の姿から始まります。十字軍は結局失敗に終わり故国イギリスへの帰路にる王に、この十字軍遠征に神は「お歓びにならない(=失敗だ)」と諫言するのがロビン・ロングスライド(ラッセル・クロウ)、やがてロビン・フッドとなる男。導入部のこのエピソードに、商業的にはまるで当たらなかった前作へ込めたスコット監督の想いが見え、それがこの「ロビン・フッド」にも引き継がれているのだなぁと感じたのです(因みにエンドロールのアニメーションにも同じものを感じました)。

 それはさておきこの映画は、そんな12世紀末イングランドの、十字軍遠征やフランスとの対立、マグナ・カルタ制定などの時代背景の中で、伝説のアウトロー、ロビン・フッドが誕生するまでを描いた作品。
 脇を固める役者さんはもちろん、主演の二人の演技が安定していて安心して見られました。ただ、正統な歴史ものを撮るより展開の面白さを優先する監督の作品なので、時代考証の正確さは求めないほうがいいです(笑)。

 ここ数年、ハリウッドではこういう史実ではない伝説の物語や人物を取り上げた大作がよく作られていますが、昔と違ってどれも「剣と魔法の物語」ではないリアルな作風なのが共通するところ。
 この「ロビン・フッド」もそういう作りで、だからファンタジーや痛快なロビンを求めたら肩透かしを喰らうかも。そういうものを期待する方には、ケヴィン・コスナー主演の「ロビン・フッド」(1991年)の方が楽しめると思います。

 で、魔法や妖精などの荒唐無稽なものを廃してリアルな作りに徹したのはいいんですが、何と言うか、どこか弱いんですよね。どうしてもそうしたかったんだ、という必然性を感じないというか。
 この作品にはマリアンやリトル・ジョン、スカロック、タック和尚など、ロビン・フッドのお馴染みのキャラクターもちゃんと登場しているんですが、中途半端な感じが拭えません。
 全体としては破綻もなくそれなりにまとまっていますが、もうひと押し欲しかったですね。   

 ところでロビン・フッド伝説に正統なテクストというのは存在しません。それこそ中世の昔からバラッドの中で歌い語り継がれそれがこの現代まで脈々と続いています。そう考えたならこのスコット監督の映画も、新たに誕生したロビン・フッド伝説のひとつと言えるかもしれません。
 ロビン・フッドは現代にも生きている、ということでしょうか。
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