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ソーシャル・ネットワーク

2011.02.10 22:14

 世界最大のSNS「Facebook」誕生の裏側を描いたデヴィッド・フィンチャー監督の話題作「ソーシャル・ネットワーク」観てきました。

Story> 2003年、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、学内で友人を増やすためのサイト「Facebook」を親友のエドゥアルド・サヴェリン(アンドリュー・ガーフィールド)と共に立ち上げる。サイトは瞬く間に学生たちの間に広がり、ナップスター創設者ショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバーレイク)との出会いを経て、社会現象を巻き起こすほど巨大に成長していくが。

 最近日本でも利用者の増えているFacebookのことを超えて、ネット上でのコミュニケーション文化について考えさせられる佳作です。
 マークがガールフレンドのエリカと口論する場面から、映画は始まります。
 マークは天才的に頭が切れるのに、社交性がないというか他人とのコミュニケーション能力がまるで無いタイプ。表情に乏しく早口で捲し立てる姿に、それが如実に表されています。
 そのくせ、自己顕示欲が異常に強いので、ガールフレンドとの会話ですら、踏んではいけない地雷を踏みまくってしまう。当然口論になって、遂にはエリカに別れを告げられる。
 観ていて、これは彼女じゃなくてもフツーの人間なら誰でも怒るだろうなぁと思いました。彼女を怒らせた原因がどの辺にあったのか解らないまま、というか解ろうとする努力は一切せず、マークは腹いせに大学の女子学生をランク付けするサイトの立ち上げる。それがFacebook誕生に繋がっていくんですが……、うーん、だいぶズレてますね。で、そのズレがどんどん拡大して、詐欺師まがいにも見えなくない男ショーン・パーカーと出会うことで更に取り返しの付かないことになる。

 本作は、そんなFacebook誕生までのいきさつに、その果てに起こった2件の訴訟の和解交渉の場面を挟み込みながら進んでいきます(ので、予備知識がないとちょっと見にくいかも)。
 けれどもいくら話が進んでも、そこにFacebook立ち上げの理念や理想がまるで語られず、ただ不器用で孤独なマーク・ザッカーバーグの姿が描かれるのには驚きました。これはFacebook誕生の物語などではなく、不器用な青年の青春の映画なんですね。そこに気が付いたとき、ちょっと目が覚めました。

 Facebookの成功で世界中に5億人の友人を得たけれど、結局マークはエリカとの関係を修復することは出来ず、唯一の理解者であり友人であったエドゥアルドも失ってしまう。
 彼は確かに「成功者」かもしれません。けれども決定的なところで、実は惨めな敗北者でもある。ショーンとのパーティーシーンで、マークだけがガラスの向こうからその喧騒を眺めている姿にもそれは感じます。いくらFacebookが巨大になっても、彼は「向こう側」の陽気な人間には加われない、けれどもそれを認めたくないからFacebookのさらなる巨大化を望む…。どうしようもない悪循環ですね。
 ラストのFacebookでエリカへ友人申請しようとしては止めを繰り返すマークの姿は、哀れなほど孤独です。

 ネットでのコミュニケーションやSNSについても色々考えさせられました。
 映画のなかで、Facebook利用者のカウント数をやたら誇示する場面がある。数字だけ見れば単純に凄いなぁと思いますがでもそれは、結局はバーチャルな関係性だけが肥大化しているのであり、リアルに目を向ければ、相変わらず人との繋がりに乏しい自分がいる。そういう人間関係は果たして豊かなのか。
 ネット上のコミュニケーション無しに生活が成り立たなくなってきている私たちは、もう少しこの辺のことを考えないといけない気がします。

 キャスティングが絶妙でした。ジェシー・アイゼンバーグはマークのようなオタク男(失礼)を演じさせたら右にでるものはないし、個人的に注目しているアンドリュー・ガーフィールドもいい感じ。そして何より、ショーン・パーカーのキャスティングには驚きました。ジャスティン・ティンバーレイク、いつの間に俳優業に進出していたんだ(笑)。どこか胡散臭くて山っ気のある役どころにはぴったりだったと思います。
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本や映画や音楽の感想を新旧問わずマイペースに書いています。
ジャンルは何でもござれですが、微妙な偏りがあるみたいでそれに流されがち。好みの合う方がいらっしゃれば大歓迎です。
本、というか文芸は物語のしっかりしたものよりは、迷宮に迷わせてくれるような作品が好み。映画は劇場鑑賞派です。
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