スポンサーサイト

--.--.-- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

シチリア!シチリア!

2011.02.11 22:51

 地元の映画館でジュゼッペ・トルナトーレ監督の「シチリア!シチリア!」の上映が始まったので、観てきました。

Story> イタリアのシチリア州バーリアで、ペッピーノは牛飼いの次男として育つ。ファシズムの支配から共和国へと移行したころ、ペッピーノ(フランチェスコ・シャンナ)はマンニーナ(マルガレット・マデ)と恋に落ちる。だが、彼女の家族は貧しい彼との交際を許さず……。

 トルナトーレ監督自らの半生を基に、ある家族の喜怒哀楽を軸にして故郷シチリア、というよりバーリアへの愛情の込められた作品。行ったこともないのに、陽気なだけではない南イタリア特有の埃っぽさをしっかり感じられた、不思議な作品。けれどもトルナトーレ監督の生き様や作品を知らないと、ちょっと解りづらいかもしれません。
 ええと、のっけからなんですが、この邦題は違うと思います(笑)。原題「BAARIA」の通り、これはトルナトーレ監督自身の故郷・シチリアのバーリアという、もっと限られた場所を舞台にした作品。なので「シチリア」的なものを求めて見に行くと、かなり肩透かしを喰らうんじゃないかと。
 せっかく邦題付けるなら、もうちょっと考えてほしかったですねー。
 
 物語はトルナトーレ監督の分身とも言えるペッピーノの成長を軸に進みます。彼の成長と共にイタリア、そしてシチリアはファシズムから共和国の時代へと移る。その中でペッピーノは共産党に入党し、恋をし、やがて家族を持つ。
 そのいきさつが細切れのエピソードを積み重ねていくように映し出されるので、何と言うか、ちょっと印象に残りにくい感が否めない。
 兄や父を巻き込んで交際を反対している恋人の母を説得するところや、死産してしまった最初の子供のこと、娘のイヤリングをめぐるやりとり、3つの岩の頂に連続してひとつの石をぶつけたら願いが叶うという話など、いいエピソードは多かったんですが。
 それから全体的に時代背景をちゃんと理解していないとちょっと解りにくい印象です。

 ところがそんなことを思いながら迎えたラストでは、見事に裏切られました。旅立つ息子を乗せた列車を追いかけるペッピーノの姿から場面は一転、教室の隅で眠りこけていたペッピーノ少年が夢から覚める。ところがあんまり長く眠り込んでいたのか(?)、少年は現代のバーリアに迷い込んでいた…。
 なんという不可思議さ。
 あれのお陰で、不思議な白昼夢でも見ていた気分。細切れなのも印象に残りにくいのも夢だったというのなら納得の演出です。監督の策略にしてやられた…と思いつつ、いや、夢を見ていたのは実はトルナトーレ監督じゃないのか? とも思いました。 
 少年ペッピーノは、今もバーリアを駆けているんでしょう。そこで時折交差する過去にぶつかりながら。

 このラストに引き込まれるか、それともここまで付き合ってきたのに何だーーっっ…と思うかでこの映画の評価は分かれそう。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ:映画レビュー
ジャンル:映画

コメント

非公開コメント

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
About me

夜長姫

Author:夜長姫
お立ち寄りいただきありがとうございます。
本や映画や音楽の感想を新旧問わずマイペースに書いています。
ジャンルは何でもござれですが、微妙な偏りがあるみたいでそれに流されがち。好みの合う方がいらっしゃれば大歓迎です。
本、というか文芸は物語のしっかりしたものよりは、迷宮に迷わせてくれるような作品が好み。映画は劇場鑑賞派です。
拍手、コメントなど頂ければとても嬉しいです。
※たいして頭の良くない人間が無い知恵絞って書いております。無断転用等はご容赦くださいね。

Category

CategoricTag

Comment

Recent entries

Search

Link

RSS

Archive

Mail Form

質問等ございましたらこちらからどうぞ

名前
メール
件名
本文

Counter

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。